しかし、化粧品としては多様な機能や特性が求められ、優れた安定した特性を持つ乳化液を作るためには、加湿・乳化温度をコントロールする蒸気発生装置を備えた設備が必要となります。
乳化設備を支える蒸気発生器の使用は、化粧品の研究、生産、保存、使用において極めて重要な意義を有しています。乳化においては、撹拌条件を満たすだけでなく、乳化中および乳化後の温度制御も重要です。例えば、撹拌強度と乳化剤の量はエマルジョン粒子の大きさに影響を与え、撹拌強度は乳化時の乳化剤の添加量に代わるものであり、撹拌が激しいほど乳化剤の量は少なくなります。
温度は乳化剤の溶解度や固形油、グリース、ワックスなどの溶融に影響を与えるため、乳化時の温度制御が乳化効果を左右します。温度が低すぎると乳化剤の溶解度が低く、固形油、グリース、ワックスが溶融せず、乳化効果が低下します。一方、温度が高すぎると加熱時間が長くなり、冷却時間も長くなり、エネルギーの無駄遣いとなり、生産サイクルが長くなります。本装置に搭載されている蒸気発生器の温度と圧力は調整可能で、低温乳化効果の低下を回避できるだけでなく、高温によるコストと時間の消費を抑制します。